実際的な本である。
会社の業務活動のなかで、相手の会社の「ヒト」「モノ」「カネ」のどんな変化に注意すれば危険な兆候が分かるか、と言うことを全五章五十項のキーワードに基づいて記載している。章末には具体的な事例を交えて確認ポイントをかみ砕いて解説しているのがありがたい。
各項の記述は図入りで見開き2ページで、無駄なエピソードや冗長な事例などがなく、簡潔で分かりやすい。したがって、手元に置いてその都度参照する事典としても重宝だと思う。ポイントとなる用語には脚注が何度も何度も出てくるところが基礎知識が不足な自分にはありがたかった。
企業活動の中でのアナログ的な見方のポイントと合わせて、後半では登記簿や決算書と言った企業のデジタル(数字として確定しているという意味でデジタル)なアウトプット資料の読み方も記載されている。こちらもバランスシートの読み方や各指標の意味など、経理知識基礎からの解説で親切である。
最後に総括として、具体的な調査方法や対処方法についてもまとめられているのが、それが著者の宣伝半分だとしても、非常に分かりやすく、頼りになる感じだ。