結局、祐一郎が一番の被害者である。
家族のほかのものは、宗教や自殺を通して妹の失踪を乗り切っていく。彼は間にはさまれて、自分の家族が堕ちていったり、想像の世界を描くところを見て、彼らの面倒を見ることしかできない。
だが、SMの女王・ナオミとのセッションで、彼は自分自身が閉じ込めていた「中身」をさらけ出して、楽になる。自分がずっと終わらせたかったことを、終わらせようとする。
とても重い本作だが、ハッピーエンドである。
もしそうじゃなくても、希望はまだある、ということを感じさせるラストであると思いたい。
ちなみに、加瀬亮の熱演と、熊切和嘉の演出、カメラワークなども見ものである。
【DVD】加瀬亮(カセ リヨウ)/発売日:2004/07/23/BIBJ-5071//製作:佐々木史朗/成澤章 プロデューサー:松田広子/渡辺敦/尾川匠 監督・脚本:熊切和嘉 原作:田口ランディ 脚本:宇治田隆史 撮影:柴主高秀 照明:蒔苗友一郎 録音:岩倉雅之 美術:磯見俊裕 編集:普嶋信一 助監督:亀井亨 音楽:赤犬/松本章 出演:加瀬亮/小林明実/木崎大輔/小市慢太郎/甲野優美/佐久間駿/大森博/宇崎竜童/麻丘めぐみ/<収録内容>〈映像特典〉監督:熊切和嘉,脚本:宇治田隆史,音楽:松本章による音声解説/メイキン