自転車は歩道では歩行者にとって傍若無人の危険な乗物であり、車道では自動車にとって出来れば歩道に引っ込んでいて欲しい鼻つまみ者である。
本来、自転車は原則車道走行が義務付けられているし、弱者保護の観点からすれば車道において自転車は自動車に優先されなければならないはずである。
こうした奇妙な事態が生じる原因は自転車をめぐる人々の意識とインフラが頓珍漢であるからだ。
いわゆるママチャリは70年代の高度成長期に歩道を走行可能な自転車として生まれたものだそうで、欧米では自転車=スポーツタイプの自転車という認識らしいが、日本では大半の自転車がママチャリで占められている。
歩道用に開発されたママチャリと原則車道走行のルールが矛盾するのは明らかである。
また、エコとしての役割を担うのであれば自動車の代替品でなけらばならず、スピードの出ないママチャリではその用を足すに足りない。
高度成長時代に歩行者道路を例外的に自転車も走行可能としたお座なりなつけがいまだに解決されず、むしろ山積した問題に絶望すら感じてしまう。
経済命で国としてのグランドデザインを描いてこなかった日本の政治家たちの無能ぶりは、定額給付金なるまたしてもお座なりな弥縫策があたかも一代イベントのように喧伝される2008年の暮れを迎えても変わらないようだ。
自転車横断帯や対面通行がいかに危険かという、日常生活で自転車利用者なら誰しも遭遇する場面についての解説が非常に興味深く、読む者を選ばない。
理想だけではなく現実的な「左側通行の徹底」という主張も明瞭である。
この本を読んで一番ちんぷんかんぷんなのは、自転車が重要な未来への鍵となるからではなく、邪魔だからその可能性を限定していくために自転車政策策定に携わっているかのような普段は自転車など乗らない行政側の人たちたちだけだろう。
短慮な私は、歩道で猛スピードで脇を通る自転車に遭遇したり、車道で自転車をあおる自動車に遭遇したら、「何様じゃてめえ、ごらぁ」と切れる前に、「この本を読んでみてはいかがでしょうか?」と冷静に思いたいと思った。
自転車とは何か、自転車をどう選べばいいのか、日本と海外の自転車事情など、
いろいろな観点でかかれていますので自転車が好きな人なら是非手にとって
読んで頂きたい本です。
私もいつも鞄の中にいれて通勤電車の中で読んでます。
(自転車通勤したいのですが片道30kmがちょっと。。)
2008年に入った昨今、警察が自転車に対してうるさくなったと思いませんか。これは、ある意味、今まで自転車に無頓着だった警察が、ようやく自転車のことを真面目に考え始めた結果です。もしかすると、日本は以前より自転車にやさしい国に変化していくかもしれません(僕はそう願います)。
今、自転車が車道を正当に走れるのは、何年も前から警察関係に向けてアクションをしていた方々のおかげですが、その1人として疋田さんの影響も大きいのです。
日本における自転車のあり方、自転車を含めて日本の交通環境が今の状況になっている理由を知りたい方は、ぜひ、この本をお読み下さい。