たかが野球。試合は英語で「ゲーム」と言う位だから、球遊びに真剣になっている
人間に、コミュニケーションの何たるかを語られたくないと思う人も
いるかもしれない。
20年以上ライオンズを応援し続けている小生ですらそう思っていたが、
優勝記念のご祝儀の意味も込めて買い求めた本書を読み、その考えを改めた。
本書を読み、以前、小堺一機がラジオで言っていたことを思い出す。
嘗て、萩本欽一に師事していた小堺一機と関根勤は、萩本欽一が番組で
ミスをしたタレントに厳しく注意するのにかかわらず、
同様のミスをした自分たちに一切何も言って来なかったのを不思議に思い、
もしかしたら自分たちへの興味が失せたのかと心配していたそうだが、
萩本は小堺と関根に厳しく接すると萎縮してしまう性格であるのを見抜き、
敢えて厳しく接する事はしなかったのだと言う。
それと似た話が、涌井と岸への接し方の違いについて述べたくだりと
よく似ているということは、どの世界においても、やっている事は違っても、
普遍的なことは変わらないということなのだろう。
どの世界においても、コミュニケーションを取る相手を知り、
相手と同じ高さと視線で接するのは非常に大切なことだからだ。
また、デーブ大久保の打撃コーチ登用や、例年以上に高かった機動力、
故障者の少なさの背景、そして、監督自身が指導者としてのバックグラウンドを
スワローズと台湾で築き上げた時のエピソードがロジカルに描かれており、
それを読み進めて行くに従い、ライオンズファンであることを差し引いても
「これで強くならない方がおかしい」と思ってしまった。