何が株価を変動させる要因になっているか、ってきちんと説明できますか?
日々経済ニュースでは円相場の変動や要因となるさまざまなニュースを提供し
てくれる。
そのどれもが世界経済のどこかになんらかの形で結びつき、モノとカネの流れ
を示唆している。
実際の経済はいろいろな要素が絡み合って、複雑に、経済評論家でさえも事実
と原因を結びつけることは容易いことではないことも大いにある。
ただ、この本はその第一段階として、まずはひとつのトピックに着目して、そ
れが円やドルをどのように動かすことになるか、という疑問を解いていく。
そのため、経済学初心者の私でも「なるほど、こういうワケがあったのか」と
ちょっと知っただけで得意気になってしまうほどの本です。
それでもこの小さな疑問と解決の積み重ねが、世の中の経済を知るきっかけと
なることは間違いないです。
最後には「実践の部」として30問の為替相場に関する一問一答形式の問題が出
題される。
だた「ドル安円高またはドル高円安要因」と答えるだけでなく、その理論をき
ちんと説明できて初めて理解できた、と実感できるはずです。
円ドル相場の歴史を日米の政治・経済関係からフォローした大著。
2004年までを扱っているが、いわば歴史事典的にも使えるので、
為替専門の研究者にとっても得難い存在といえよう。
こうした著作につきものの、高価格という点を著者に責めを負わせる
のは酷というものだが、もう少し入手しやすい価格であれば、せっかくの
著者の長年の労苦が幅広い層にシェアできて良かったのにと思う。